邦画バンザイ「にっぽん昆虫記」 (1963)
小林克人
『にっぽん昆虫記』 (1963/今村昌平監督/左幸子)
とてつもない現実感で劇とは思えない。
著名な役者さんんもいっぱい出ているんだけど、みな演技と方言がすごすぎて、ドキュメンタリーをみているのではないかと錯覚するほど。
売春組織のボスにまで上り詰めた女の半生。
日本の近代史に添いながら、貧困の中から這い上がっていく女の逞しさ、しぶとさを捉える眼は、今村監督ならでは。
圧倒的なパワーで2時間押されっぱなし。
ちなみに、これを見るときは字幕推奨します。
方言がすごいうえに、コントラストも高いので、誰が何を言ってるのかわからなくなります。
頭の弱い父親役がすごく印象的で、誰かと思って調べたら北村和夫さんだった。
唖然として二度見したわ。
予告編はこちら https://www.youtube.com/watch?v=ScuZ5iZTu58